忙しい合間にも、ふと水槽を見つめると心が癒されたり、流れる水の音に心が落ち着いたりする熱帯魚飼育。
今回は、「熱帯魚を買いたい・飼育したいけど、どんな道具が必要かわからない」そんな方に、近くのホームセンターなどですぐに用意できる道具を紹介していきたいと思います。
熱帯魚を飼育するために必要な準備期間(大事なことなので最初に書きます。)
熱帯魚を飼育してみたいという方の多くが間違えてしまうことですが(私も最初やってしまいました)、熱帯魚を買うときに熱帯魚ショップやホームセンターに生体を買いに行きますよね?
とりあえず熱帯魚と必要な水槽一式を買って、カルキを抜いた水を入れて熱帯魚を入れて買い始めると思うのですが、これはやめた方がいいです。
意外と魚という生物は、思っているより汚れを排出するんです。
これは餌の食べ残し、糞などの有機物のことを指しているのですが、熱帯魚を飼育するうえで、この有機物を分解してくれる「バクテリア」の繁殖がとても重要です。
このバクテリアが水槽に根付くには、約1週間と言われており、レイアウトも決めて、水を水槽に注いでからの1週間ですので熱帯魚を導入するときは注意しましょう。
また、熱帯魚飼育のやや難しい点として水質のPH(ペーハー)が魚ごとに適正数値が異なることです。
熱帯魚を導入する前に購入先の店舗などに適したPHを聞いて、水槽の水質を合わせておくと、生体が長生き出来る要素になります。
これから紹介する道具の画像やリンクに関しては60㎝水槽を導入する場合の参考になりますのでご了承ください。
画像や文字のリンクをクリックするとAmazonのページへ飛びますのでそのまま購入できますよ。
すぐに準備できる熱帯魚飼育に必要な道具(必須道具)
- 水槽
- フィルター
- 床底(床材)
- ヒーター
- エアポンプ
- LEDライト
- 餌
水槽
まず必要な道具は水槽ですが、水槽の選び方でも多種多様です。
おすすめは、場所の確保が出来るのであれば60㎝程度の水槽から始めて見るのが良いと思います。
一つ目の理由として、一般的にネオンテトラなどの代表的な熱帯魚で考えていくと、水が1ℓに対して1匹導入出来ます。
つまり、水槽が大きければ大きいほど、熱帯魚を多く飼育することが可能です。
60㎝水槽だと、およそ60ℓ~65ℓ程度の水量のため、ネオンテトラなどの小型熱帯魚だと約60匹程度導入出来ます。
有名なエンゼルフィッシュなどの中型熱帯魚だと10ℓに対して1匹程度の計算で良いと思います。
2つ目の理由として、30㎝くらいの小型水槽だと、12ℓ程度の水量なので水草などのレイアウトがメインで楽しみたい方には良いですが、生体をメインで導入したいという方には、すぐに物足りなくなります。
また、小型水槽などはコンパクトがメリットではありますが、熱帯魚を飼育する上で「水質」の維持がしにくいというデメリットがあります。
水質が悪くなると熱帯魚も体調を崩し、病気にかかるリスクが高くなります。
水質を維持・安定させるためには、水槽をある程度大きな物を用意すると長く楽しめます。
フィルター
フィルターは、水槽内の汚れを吸い込み濾過をして、濾過された水を新たに水槽に供給する道具です。
フィルターと言っても、種類が豊富でそれぞれお手軽な物から濾過機能が協力な物まで様々です。
初心者におすすめなフィルターは外掛け式フィルターです。
おすすめな理由として、ホームセンターやショッピングサイトでは比較的割安な価格で水槽とセット販売をされているため、導入しやすいフィルターだからです。
外掛け式フィルターは、様々なメーカーがありますので考えるのが億劫な場合は、水槽とセットになっているものを選ぶと良いでしょう。
フィルターはサイズが大きくなればなるほど濾過能力が高くなる反面、金額も高くなります。
大事なことは水槽の水量にあった大きさを選ぶことが大事ですよ。
因みに、フィルターの種類をまとめたものを簡単にまとめておきます。
フィルターの種類 | 濾過能力 | 購入金額 | ランニングコスト | メンテナンス |
外部フィルター | かなり高い ☆ | かなり高い × | 高め △ | 大変 × |
上部フィルター | 高い ◎ | 高め △ | 高め △ | 普通 〇 |
外掛け式フィルター | 普通 〇 | 安い ☆ | 普通 〇 | しやすい ☆ |
投げ込み式フィルター | やや低め △ | 安い ☆ | 普通 〇 | しやすい ☆ |
床底(床材)
床底も実に様々な物があります。
熱帯魚の場合は、一般的に水草も観賞用として導入することが多いです。
そのため、土を成形したソイルという黒色や茶褐色の床材を使用することがお勧めです。
また、観賞用のためのライトと黒色や茶褐色のソイルとの相性が良いため、さらに鑑賞性を高めることが出来るでしょう。
デメリットとしては、1年から2年で継ぎ足しや入れ替えをしなければならないところです。
ソイルの良い点は他にも水草を育てる場合は、栄養がすでに詰まっているソイルを利用することで水草の育成にも良い効果が出ますし、アンモニアなどの有害物質を吸着する力もあります。(吸着タイプ・栄養タイプ)
水草を多めに育てたい場合は水槽の底から4㎝程度敷き詰めると良いと思います。
小さめの容量を購入するより、多めの容量を購入する方が割安に購入できます。
因みに、床材にも多くの種類がありますので一部紹介します。
床材の種類 | 購入金額 | ランニングコスト | メンテナンス性 |
大磯砂 | 高い × | 繰り返し洗える 〇 | しにくい △ |
ソイル | 安い 〇 | 年単位で入れ替えが必要 〇 | 全入れ替えの場合大変 〇 |
田砂 | 高め △ | 繰り返し洗える 〇 | しにくい △ |
砂利 | 安い 〇 | 繰り返し洗える 〇 | しにくい △ |
ヒーター
ヒーターは熱帯魚飼育で必ずと言っても良い必須アイテムです。
熱帯魚は主に気候が温かい場所に生息しており、日本の厳しい温度変化にヒーター無しでは耐えることが出来ません。
ヒーターを導入する上で大事なことは、水槽の大きさにあったヒーターを導入することです。
水量が多いのに、ワット数が低いヒーターを導入しても満足に温かくならないからです。
ヒーターには大きく2タイプあり、温度を一定に保つタイプと温度を設定できるタイプの2種類です。
おすすめは、温度を設定できるタイプが良いでしょう。
最初に選ぶ際は、導入する水槽よりややワット数が大きめのヒーターを導入すると間違いがありません。
ヒーターも常に通電しているわけではなく、既定の水温に達すると稼働がストップするので電気代も思っているよりかからない場合もあります。(冬などは環境により稼働が多くなることもある)
エアポンプ
ペットショップやアクアリウムショップなどに行くと水槽にブクブク泡が出ているのを見たことがあると思いますが、それがエアポンプの役割です。
エアポンプが無くても良いと紹介しているサイトが良くありますが、出来ればエアポンプは導入しておきましょう。
導入する際は、エアポンプのチューブ、エアストーンなどの道具が必要です。
水槽は常に水面から空気を取り入れているのですが、熱帯魚によっては、酸欠に弱い生体もいるため酸素が不十分な場合もあります。
エアポンプの役割としては、熱帯魚はもちろんバクテリアなどへの水槽全体の酸素の供給を行い生き物の活性化が出来ます。
また、水のよどみを防止することで水槽内に水が循環して餌の食べ残しなど有機物をフィルターへ行きやすくするなど水が腐らない循環を生み出すことが出来ます。
その他にも、鑑賞性の向上や油膜の防止などの効果が発揮されます。
デメリットとしては、エアポンプの音が意外と気になる人もいますし、泡が水面に届く際に水が跳ねたりしますので水槽台など周囲が濡れたりする場合もあります。
対策として、静かなタイプのエアポンプを導入したり、水面をやや低めにするなどで解決できます。
また、大きな水槽の導入や複数の水槽を導入する際は、エアポンプの2つ口タイプを使うといいでしょう。
LEDライト
LEDライトを導入する効果は、鑑賞性を高めることはもちろんですが、水草の育成や水槽の中に外の1日を疑似演出する(バイオリズムを作る)効果もあります。
魚は寝ないと思う方もいると思いますが、1日のサイクルは人間と同じで魚にも1日のサイクルが存在します。
また、熱帯魚を導入して試してほしいのですが、LEDライトをつけた場合の餌の食いつきと付けない場合の餌の食いつきが違うことが分かります。
多くのLEDライトには、タイマー設定機能がありますので、朝から点灯するように設定して夕方に消灯するようにすれば熱帯魚も1日の流れが簡単に作れます。
LEDライトも水槽にあった大きさのものを選ぶようにしましょう。
水槽が大きな割に、小さいLEDライトを導入してしまった場合、水草に十分な光が届かず育成が失敗してしまう可能性があります。
餌について
熱帯魚の餌については、種類が豊富にラインナップされていますので、どの餌が良いか迷いますよね。
最初のうちは、どの熱帯魚にも問題ないオールインワンタイプの餌を選びましょう。
細かく言うと水槽内にも熱帯魚の生息域があり、餌のタイプによっては十分に熱帯魚に行きわたらない可能性もあります。
生息域が水槽の下部分あたりの熱帯魚に浮遊タイプの餌を与えても食べられませんよね?逆に生息域が水槽の上部分あたりの熱帯魚に沈殿タイプの餌を与えても同じことが発生します。
おすすめはフレークタイプの餌で、最初は浮遊し少しずつ沈殿するような餌が良いと思います。
慣れてきたら、熱帯魚が飽きないために違った餌をあげるのも良いでしょう。
すぐに準備できる熱帯魚飼育に必要な道具(あった方がいい道具)
ここからは、熱帯魚を飼育する上で「あった方が良いと思うアイテムを紹介します」自宅にあるものもありますので、無ければ参考にしてみてください。
- 水草
- ピンセット
- 道具箱
- バケツ
- 網(ネット)
- 水替えクリーナーポンプ
- カルキ抜き
水草
水草を導入する効果としては、有機物の分解と光合成による水槽内への酸素の供給です。
また、レイアウトによって鑑賞性を高めることが出来るためほとんどの熱帯魚水槽では導入する方が多いのではないでしょうか。
ピンセット
ピンセットは水槽の丈に合わせた長さを選ぶとよいでしょう。
ちょっとした水槽のメンテナンスから水草のメンテナンスなどに重宝します。時には餌を与える際にも活躍します。
水面に浮いたゴミや水草の破片などピンセットがあれば手を濡らすことなく対応できますよ。
道具箱
アクアリウムを楽しんでいると、つい使用する道具が増えていきます。
特に餌類や濾過フィルターの予備やメンテナンス用具など収納場所に困る時が必ず来ます。
極端に大きな道具箱は必要ではありませんが、自身の管理がしやすい形の工具箱を用意すると便利です。
バケツ
水槽の水替えや継ぎ足しなどに必ずバケツは必要になります。
また、写真のようなメモリが表示されているものや口が尖ったものなどが使いやすいです。
熱帯魚を導入する際に、「水合わせ」という作業を行う必要がありますが、水合わせでもバケツがあると便利です。
網(ネット)
網(ネット)は水槽内のごみの収集や生体の移動などに役立つ道具です。
水槽の大きさや熱帯魚の大きさによって揃えると便利です。
柄の部分が柔らかく曲がるタイプや網の部分が小さめになっていて小回りが利くタイプなど様々です。
比較的安価なため最初は自分が使いやすそうな網を揃えるといいでしょう。
水替え用クリーナーポンプ
水槽の水替えをする際に、床底の清掃と飼育水の吸い上げが一緒に出来る優れものです。
オートポンプではありませんが、サイフォンの原理で一度力を加えると自動的に水が排出される仕組みです。
これがあるだけで水槽の水替えが楽になりますし、清潔に水槽内を保ちやすくなるためおすすめです。
カルキ抜き
カルキ抜きを使うことで、水槽の水替えをする際にカルキをすぐにカルキを抜くことが出来ます。
通常の水道水では様々な熱帯魚に悪影響がある成分が入っておりダメージを与える可能性が高いためカルキを抜くことは必須です。
カルキは汲み置きして日光に当てることでも抜くことは可能ですが、カルキ抜きを常備していれば、その手間暇を短縮できるため重宝します。
便利なセット販売の水槽もある
一つ一つ自分の好みの道具を揃えることもアクアリウムの楽しみ方ですが、初心者だとどの道具が良いのかわかりませんよね?
そこで水槽と必要な道具が揃ったセット販売の水槽も数多く販売されています。(割安な値段設定が多い)
最初はセット販売の水槽を購入して導入コストを抑えることも出来るため初心者には心強いアイテムです。
いくつか紹介しておきますので、参考にしてみてください。
まとめ(要点を再度確認)
- 熱帯魚を飼育する際は、約1週間程度の立ち上げ期間が必要
- 水槽は大きければ大きな程、水質が安定しやすいため60㎝水槽から始めてみる
- 水槽の大きさに見合った道具を揃える
以上が初心者もすぐに準備できる熱帯魚飼育に必要な道具の紹介でした。
また、アクアリウムの道具を購入する際にはAmazonなどで購入する方が出費をかなり抑えることが出来ます。
ペットショップなどで購入すると人件費や販管費などの経費分が商品に上乗せされてますのでやや高めの値段設定です。
しかし、熱帯魚などの生体に関してはなるべく自分の目で見て購入することをおすすめします。
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