水槽の立ち上げ時は、水槽の環境が安定せずに苔が発生しやすくなります。
今回は、水槽をきれいにしながら飼育できる初心者にもおすすめな苔対策を紹介していきたいと思います。
水槽に苔が生えるメカニズムとは?
そもそもなぜ水槽内に苔が発生するのでしょうか?
もともとは苔(藻)の胞子などが水草についており「水槽内の栄養」すなわち餌の食べ残しや熱帯魚などの生体の糞が「養分」になり、苔(藻)が繁殖していくということです。
それ以外にもライトの照射時間が長い、餌のやりすぎや清掃の不備、過密飼育など様々な状況が原因になっていることも要因です。
これにより水槽内におけるバクテリアの定着が少ないと糞や餌の食べ残しなどの分解する力が少ないため養分が水槽の中に多くなるため苔(藻)が繁殖しやすい環境になります。
またバクテリアが少ないと水槽内にアンモニアが蓄積し水質悪化に繋がり、結果苔が発生しやすい状況になり最悪はアンモニア中毒で魚が死亡してしまいます。
根本的に苔を発生させない対策とは?
苔が発生する条件は先ほど紹介した「養分」や「光」などの条件が整うことです。
そのため、この条件を遮断すれば苔の発生は抑制できると考えます。
まず、バクテリアを水槽に定着させて有害なアンモニアを分解してもらうことが重要です。
バクテリアを定着させる方法は3つです。
バクテリア剤を使用する。
即効果が出る方法としてバクテリア剤を入れることです。バクテリア剤を入れることで水槽内のアンモニアなどの有害物質を分解してくれる作用をすぐに引き出すことが出来ます。
主に水槽の立ち上げを行う際に入れることでバクテリアを最初から水槽内に入れることが出来るので安定した立ち上げが出来るようになります。
バクテリアが定着しやすい底材を選ぶ
底材はバクテリアが定着しやすいものがおすすめです。
一般的にはどの底材にもバクテリアは定着をしますが、バクテリアが住み着くには小さな細かい穴が開いている箇所が必要です。
バクテリアが定着するにはどの底材にも一定の期間が必要ですが、あらかじめバクテリアが定着している底材を利用することで安定した水槽の立ち上げが出来ます。
ろ過フィルターを増設する
テトラ (Tetra) オートワンタッチフィルター AT-60 外掛け式フィルター
フィルターについては、投げ込み式・外掛け式・上部式・外部式などいろいろありますが、水槽にあったフィルターをまず設置することが重要です。
水槽の大きさや魚の数に合わせたフィルターを選び、尚且つフィルターを増設することで濾過能力が高まるため有害物質を素早く分解して無害化することが可能になります。
ライトの点灯時間をコントロールする
苔に対して直射日光やライトの長時間の照射は繁殖をさせる材料になります。
水草の育成については約12時間程度の照射時間で十分です。一日中つけっぱなしだと苔が繁殖する原因となることや魚自体のバイオリズムが作れないなどデメリットも多いため点灯時間をコントロールしましょう。
SwitchBot プラグミニ スマートプラグ Alexa タイマー付き – コンセント
ライト自体にタイマーが設定できる商品も多く流通していますので必要であればタイマー付きのライトを選びましょう。
ライトにタイマーが無い場合はコンセントタップにタイマー機能が付いている商品がありますので導入を検討してみてください。
餌のやりすぎないことが大事
アクアリウムを始めると魚が可愛くてついつい餌をあげる回数が増えてしまいますよね。
餌をあげる回数も餌を一度に上げる量も多いと食べ残しが発生して水槽に苔が繁殖する養分が多くなります。
水替えをする
水槽の養分が多いということは、水の入れ替えを行えば溜まっている養分を排出することが出来るため、すぐに出来る対策としてお勧めです。しかし、同時にせっかく定着したバクテリアも死亡してしまうため入れ替えは水量の3分の1を目安に行いましょう。
Luigi’s(ルイギス) 水槽・アクアリウム用サイフォン式 水槽クリーナーポンプ
水替えをする場合はサイフォン式の手動ポンプがお勧めです。水槽が大きい場合は自動ポンプなども導入をお勧めします。
苔を取ってくれる生体を飼育する
魚や貝やエビのような生体にも苔を食べてくれる種類が多く存在します。
根本的な発生原因を対処することは重要ですが、苔を取ってくれる生体を飼育することで自然のままに水質を安定させることも出来ます。
私のYouTubeでは、苔がびっしりになってしまったドブのような水槽でも生体のみである程度綺麗になりましたので見てみてください。
また、おすすめの苔取り生体についてもいくつか紹介します。
おすすめの苔取り生体
ミナミヌマエビ
ミナミヌマエビは約2㎝から3㎝程度の小さなエビで、飼育水温は最低でも20℃から28℃での飼育がお勧めです。
魚の糞や食べ残しなども分解してくれるため底に溜まった汚れを掃除してくれます。
繁殖も簡単に行えるため一度飼育し始めるといつの間にか増えている時があります。増えすぎには注意が必要なためエビが繁殖しすぎないように注しなければいけません。
また、あまり数が多すぎるとミナミヌマエビ自体の糞などが多くなってしまうため思わぬ水質悪化に繋がります。
30㎝水槽では10匹程度が目安でしょう。水草に付着している茶ゴケ(珪藻)や黒髭コケを取ってくれます。
安価で調達しやすいためおすすめです。
石巻貝
(生体) 石巻貝 イシマキガイ 15匹+保障1匹 合計16匹
石巻貝は約1㎝から約2cm程度の大きさで底材から水槽の壁面などを這うように移動しながら苔や糞・食べ残しを食べてれます。
飼育水温は最低でも15℃から28℃の間で幅広く適応するため水合わせなどの繊細な作業はほぼ不要です。
水槽の壁面や角にへばりつくような緑色の苔に対して前歯をガシガシとしながら削り取って食べてくれます。一方で糸状の苔やアオミドロに対してはほぼ食べません。また石巻貝用に餌をあげる必要はありません。
安価で調達しやすいためおすすめですが、水槽内に孵化しない白い1ミリ程度の卵を産み付けます。この卵がかなり除去しにくく固いため景観を損ねます。流木や石など付着した場合は一度取り出してから清掃をする必要があるため導入の際はご注意ください。
プラティ
(熱帯魚)ホワイト・ミッキーマウスプラティ(4匹) 北海道・九州航空便要保温
(熱帯魚)ホワイト・ミッキーマウスプラティ(4匹) 北海道・九州航空便要保温
熱帯魚のプラティは、糸状の苔やアオミドロなど水草についた苔をバリバリと食べていきます。
あまり大きな苔などに対しては有効ではありませんが苔がややついている状態くらいならつまんで食べてくれるでしょう。
ただし、主食として食べるわけではなくあくまでも箸休めにつつくくらいのため過度な苔取り能力を期待しないようにお願いします。
体長は約5センチメートル程度で、水温は最低でも23℃から28℃での飼育がお勧めです。
モーリー
(熱帯魚)ブラッドオレンジ・モーリー(5匹) 北海道・九州航空便要保温
(熱帯魚)ブラッドオレンジ・モーリー(5匹) 北海道・九州航空便要保温
熱帯魚のモーリーはプラティと同じく糸状の苔やアオミドロなどの苔に対して食べていきます。
モーリーの優秀な点としては油膜なども食べてくれるため水槽内の不要な物を掃除してくれるイメージの熱帯魚です。
体長は約5センチメートル程度で、水温は最低でも20℃から28℃での飼育がお勧めです。
オトシンクルス
オトシンクルスは水槽の壁や水草に生えた苔などを食べてくれる苔取り生体として知られています。
オトシンクルスの飼育には注意が必要で早い段階での人工飼料の餌付けが必要です。水槽内に苔が無くなった場合に食べるものが無くなるため最悪の場合餓死します。
そのため立ち上げ時の水槽では元気だったものの落ち着いてきた水槽での給仕は慎重に行わないといけません。人工飼料に慣れない場合は、オトシンクルス用にほうれん草などの野菜を入れてあげるなど個別対応が必要になってきます。
体長は約4センチメートル程度で、水温は最低でも20℃から28℃での飼育がお勧めです。
まとめ
まずは、「なぜ苔が発生するのか?」というメカニズムを理解することで対策が出来ます。
苔が発生した場合の対策をすることで安定した水槽を作り上げることが可能ですので参考にしてみてください。
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